日本近海は世界で最も生物種が豊かな海域の一つ

全世界の海洋生物種の15%が日本近海に生息することが分かった。

海洋生物の多様性・分布・変動を調査する『海洋生物センサス』の一貫で、
日本近海の生物種を1950年以降の文献から調べた結果、
バクテリアからほ乳類まで、3万3629種の生物種が確認された。

これは全世界の海洋生物種23万種の約15%に当たる。

世界的に見て、
日本とオーストラリア近海(約3万3千種)が突出して生物種が多かった。

オーストラリアと並び、
日本近海は世界で最も生物種が豊富な海域の一つであるようだ。

日本近海(排他的経済水域)は深海から浅瀬まで
多様な環境があることが理由と考えられている。

また、文献に報告されていない生物種が約12万2千種に上ると推定され、
日本近海に生息する生物種は全部で約15万6千種になると推定される。

『固有種』で保護のクサガメ、実は大陸から。。。

今まで日本固有の種と考えられ保護されてきたクサガメ。
ところが、細胞内のエネルギー生成器官『ミトコンドリア』
のDNAを解析した結果、日本の在来種ではないことが分かった。

分析は京都大学大学院の疋田努教授らが行った。

日本全国で野生のクサガメを132匹捕まえ分析。
その結果、約8割の102匹が
韓国産のクサガメのミトコンドリアDNAを持っていた。

古い書物でクサガメを探した結果、
18世紀初頭の書物までは見ることが出来ず、
19世紀初頭の小野蘭山の「本草綱目啓蒙」には記載があり、
18世紀末期に日本へ来たのではないかと推定している。

江戸時代の当時、大陸と交易のあったルートは
中国から長崎
朝鮮から(対馬、)福岡
の2ルートで、
長崎のオランダ商館に居たシーボルトの著作に
クサガメは出てこないことから、
朝鮮から来たのではないかとしている。

クサガメは化石や遺跡からの出土が無く、
以前から外来種の可能性が指摘されていた。

また今回の調査で
日本固有種のニホンシイガメとの間で交雑が起きており、
遺伝子や生態系へ影響を与えている恐れがあることも分かった。

iPS細胞でヒトの精子・卵子作成申請

どの細胞にもなる事が出来るiPS細胞を使って、
ヒトの精子、卵子を作る研究を行うとして、
慶応大学などの研究チームが
同大倫理審査委員会に申請した。

許可されれば年内にも研究を開始し、
国内初の研究となる。

iPS細胞からの精子・卵子の作成は
法律で禁止されたクローン作成との線引きが難しいとして
今までは禁止されていた。

しかし、
『生殖細胞の仕組みを研究することで
不妊治療の研究に役立てられる』
という声を受け、

受精などは禁止し基礎研究に限って
生殖細胞作成の研究を認める方針となった。

これについて専門家は、
『iPS自体基礎研究が不十分であり、
不妊治療への期待を煽ってはならない。
不都合な真実も含め積極的情報開示が必要だ』
『細胞提供者への十分な説明、
作成した生殖細胞の適切な管理が必要』
などと述べている。

サンゴ北上、千葉沖で越冬

17日、千葉県館山市沖でサンゴの調査が行われた。

その結果、
伊豆半島が北限であるとされていた
去年見つけたミドリイシの仲間のサンゴが
冬を越え、生き残っている事が確認されたそう。
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コウモリの超音波が持つ力(1)

コウモリが超音波を出すことはよく知られている事だろう。

コウモリ達は20~100kHzの音を発し、
周りからの音の反射で障害物の位置・距離を測る。

※なお我々人間の耳は聞くことの出来る音は約20kHzまで
 (歳をとればとるほど、限界値は下がっていく)のため、
 大抵この音に気づくことは出来ない。

・・・この超音波によって、
彼らは暗闇の中でも自由に飛び回る事が出来て、
餌となる小さな小さな虫をも捕らえる事が出来る。

さて、ここで虫の方の話をする。

虫たちは超音波を聞くことが出来る。

コウモリの超音波を浴びれば、
今天敵が己に向かって迫っていることを知る。
その時虫は、どうするのだろうか。

答えは、
『何もしない』
のだ。

いやいや逃げろよ!
本気で生きて見せろよ!!

・・・と、一瞬思ってしまうが、
飛んでいるコウモリに食べられないためには
飛ぶのを止めてしまうのがベスト。

虫たちはコウモリの超音波を浴びると飛ぶのをやめる。

『同じ土俵で勝負をしない』
なかなか賢い策である。

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