脳みそは鬱病を防ぐ力をもっている

群馬大学生体調節研究所の研究で、
脳のある部分が、ストレスを受けた時に
鬱病の発症を防ぐ働きをしていることが分かった。

SIRPαという脳内分子は
外部からのストレスに反応し脳内の酸素と結合、
リン酸化が起こる。

これが鬱の発症を防ぐ作用があるとのこと。

このリン酸化の制御が出来るようになれば
従来の薬が効かない患者のための治療薬が作れるかもしれない。
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日本近海は世界で最も生物種が豊かな海域の一つ

全世界の海洋生物種の15%が日本近海に生息することが分かった。

海洋生物の多様性・分布・変動を調査する『海洋生物センサス』の一貫で、
日本近海の生物種を1950年以降の文献から調べた結果、
バクテリアからほ乳類まで、3万3629種の生物種が確認された。

これは全世界の海洋生物種23万種の約15%に当たる。

世界的に見て、
日本とオーストラリア近海(約3万3千種)が突出して生物種が多かった。

オーストラリアと並び、
日本近海は世界で最も生物種が豊富な海域の一つであるようだ。

日本近海(排他的経済水域)は深海から浅瀬まで
多様な環境があることが理由と考えられている。

また、文献に報告されていない生物種が約12万2千種に上ると推定され、
日本近海に生息する生物種は全部で約15万6千種になると推定される。

『ヒトの心臓を持った豚』誕生へ?iPS動物胚移植承認

iPS細胞を動物の胚(受精卵)に移植するという研究計画が
7月28日、文部科学省専門委員会に承諾された。

この計画は東京大学医科学研究所の中内啓光教授らが提出していた。
iPS細胞の動物胚への移植計画が提出されたのは今回が初。
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『固有種』で保護のクサガメ、実は大陸から。。。

今まで日本固有の種と考えられ保護されてきたクサガメ。
ところが、細胞内のエネルギー生成器官『ミトコンドリア』
のDNAを解析した結果、日本の在来種ではないことが分かった。

分析は京都大学大学院の疋田努教授らが行った。

日本全国で野生のクサガメを132匹捕まえ分析。
その結果、約8割の102匹が
韓国産のクサガメのミトコンドリアDNAを持っていた。

古い書物でクサガメを探した結果、
18世紀初頭の書物までは見ることが出来ず、
19世紀初頭の小野蘭山の「本草綱目啓蒙」には記載があり、
18世紀末期に日本へ来たのではないかと推定している。

江戸時代の当時、大陸と交易のあったルートは
中国から長崎
朝鮮から(対馬、)福岡
の2ルートで、
長崎のオランダ商館に居たシーボルトの著作に
クサガメは出てこないことから、
朝鮮から来たのではないかとしている。

クサガメは化石や遺跡からの出土が無く、
以前から外来種の可能性が指摘されていた。

また今回の調査で
日本固有種のニホンシイガメとの間で交雑が起きており、
遺伝子や生態系へ影響を与えている恐れがあることも分かった。

iPS細胞でヒトの精子・卵子作成申請

どの細胞にもなる事が出来るiPS細胞を使って、
ヒトの精子、卵子を作る研究を行うとして、
慶応大学などの研究チームが
同大倫理審査委員会に申請した。

許可されれば年内にも研究を開始し、
国内初の研究となる。

iPS細胞からの精子・卵子の作成は
法律で禁止されたクローン作成との線引きが難しいとして
今までは禁止されていた。

しかし、
『生殖細胞の仕組みを研究することで
不妊治療の研究に役立てられる』
という声を受け、

受精などは禁止し基礎研究に限って
生殖細胞作成の研究を認める方針となった。

これについて専門家は、
『iPS自体基礎研究が不十分であり、
不妊治療への期待を煽ってはならない。
不都合な真実も含め積極的情報開示が必要だ』
『細胞提供者への十分な説明、
作成した生殖細胞の適切な管理が必要』
などと述べている。

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