横田基地、名古屋でA型インフルエンザ

 

前回の記事で、
ロサンジェルスから成田空港に到着した女性より
インフルエンザウイルスA型の陽性反応が出たことを取り上げました。
その後横浜市の男子高校生も国内でA型を発症していたことが報じられ、
さらに米軍横田基地へ到着した乳児からA型陽性、
名古屋の発生国へ渡航していた人からもA型陽性反応がでました。
今回はこれら四件についての情報と、
インフルエンザウイルスの検査方法について取り上げます。
成田空港でA型インフルエンザ陽性反応が出た女性は
A香港型であることが分かりました。
また未明に記者会見で発表された横浜の男子高校生も、
Aソ連型であることが分かりました。
しかし、
アメリカ発・アメリカ軍横田基地着のチャーター機に乗っていた乳児は
A型の陽性反応を見せ現在詳細検査中です。
乳児と母親、周囲に搭乗していた人13名は
感染していないことが判明するまで隔離されることになっています。
検体はアメリカ本国へ送って検査する予定で、
その場合は検査結果が出るまで3~4日かかります。
このため日本側は、
日本で検査を行う用意があるとアメリカ側に伝えたようです。
そして名古屋のA型感染者については
このあと5月1日午後11時30分から
記者会見が行われる予定です。
すでに詳細検査に着手している模様です。
というわけで現段階で、
検査によって新型インフルエンザであると確定された人物は
日本国内には存在しません。
また、
新型インフルエンザウイルスに感染している可能性があり
検査結果を待っている人物は
横田基地の乳児と、名古屋の方の2名です。
(分かっているのはA型インフルエンザであることのみ)
さて、
『感染の疑い』『判定不能』『香港型でした』『ソ連型でした』…
いろいろ情報が発表され身構えていると
なんだ大丈夫だったのか。。。と思うのですが
いったいどの情報をどのように受け取ればいいのでしょうか。
数段階に分けられている
インフルエンザウイルスの検査について
詳しいことがわかったので紹介します。
※ウイルスの型については前回の記事をご覧ください。
~新型インフルエンザウイルス検査方法~
第一段階:簡易検査
 A型インフルエンザかB型インフルエンザを調べます。
 新型インフルエンザや香港型、ソ連型など、
 多くの流行性のインフルエンザはA型に属します。
 簡易検査でA型であるという結果が出ると、
 『新型インフルエンザ感染の疑いあり』とされ
 つぎの検査段階へ進められます。
第二段階:PCR法(遺伝子検査)
 インフルエンザウイルスの遺伝子を解析します。
 ウイルスはHとNのたんぱく質で構成されています。
 Hには13種類、Nには9種類ありますが、
 H3N2の組み合わせが香港型、
 H1N1の組み合わせが
 ソ連型、または新型インフルエンザです。
 成田空港でA型陽性が出た女性はこの段階で
 H3N2型(香港型)であることが判明し、
 新型インフルエンザではないとされました。
 しかし横浜の高校生はここで『判定不能』と出たため
 同時に検査を開始していた確定検査の結果を待つことになりました。
第三段階:確定診断
 ウイルスがH1N1であった場合、
 ソ連型なのか新型なのか、詳細な検査を行います。
 横浜の高校生はここでH1のウイルスは人のもので
 豚のものではない、つまりソ連型であるということが分かりました。

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