蚊が出てくる季節になりました。
今日も洗濯物を干していたら
蚊に刺されてしまいました。
さて、蚊に刺された時、どうしますか?
多くの人が虫刺されの薬を使うと思います。
ですが、石鹸も効果があるのをご存じですか?
もしかすると薬より効果があります。
その理由、の前に、
『キンカン』という虫刺されの薬をご存じですか?
『キンカンが一番効く!』
と言われるほどの薬なのですが、
一体どうして効くのでしょう。
キンカンの成分を見てみると
『アンモニア』と書いてあります。
これが鍵です。
アンモニアはアルカリ性の物質です。
それに対し、蚊の毒は酸性です。
アルカリ性のアンモニア と 酸性の毒。
薬を塗った時、何が起きているのでしょう!?
一般に、
アルカリ性の物質と 酸性の物質を混ぜると
中和と呼ばれる反応が起きて、
全く違う物質、水と塩(“塩化…”)に変わります。
たとえば
水酸化ナトリウム(アルカリ性)と塩酸(酸性)を混ぜると
化学反応で水と塩化ナトリウム(食塩)に変わります。
つまり、酸性の 蚊の毒に
アルカリ性のアンモニアを塗ると、
毒は全く違う物質になって、
毒ではなくなるのです!
では話を石鹸に戻します。
石鹸は 基本的にアルカリ性です。
つまり、アルカリ性の物質でできた石鹸も、
アンモニアで出来たキンカンと同じ働きをするのです。
だから石鹸が蚊刺されに効果があるのですね。
ちなみに、蚊刺されに石鹸を使うときは
水で洗って、泡だてた石鹸で洗い、水で流すだけでO.K.です。
石鹸を塗ってそのままに、
なんてしないですよ、肌荒れしますよ…。
今まで虫刺されの薬であまり効果がなかったという人、
ぜひ試してみてください。
ちなみに、こだわった高級志向の石鹸を使うと
弱酸性、なんて物があったりするので
ここはシンプルな石鹸を使ってください。
さてところで、途中登場しました
『虫刺されによく効く』といわれるキンカンですが、
世に出た頃は火傷の薬だったそうです。
なんと発明した人が自ら
腕に熱湯をかけてキンカンを塗る という
捨て身の実演販売を全国で行ったのだとか。
その甲斐あってか
キンカンは長く大衆薬として知れ渡ることとなります。
ところが、
そんな『火傷のキンカン』でしたが、
なんと1976年に厚生省指導の再評価で
その効用から火傷が除かれてしまいました!!
なんということでしょう。。。
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