Skypeがダウン、12月22日夜から。ソフトの不具合で中継機が一斉オフライン

 

Skypeが昨晩からダウンしている。

欧州やアジアで主に起きているようで
Twitter上にもたくさんの報告が見られる。

なぜSkypeがダウンすると我々はパニックになるのか
なんてことを冷静に考えて記事を書いている人もいるようだが、

それは置いておいて、
事態はどうなっているのか、調べられたことを報告します。

日本の各メディアではまだ報じられていないようで、
この記事を書きだした30分前、翻訳記事がようやく公開されました。

まぁ、翻訳でも大体分かるのでいいと思うのですが
せっかく調べたので一応かきまする。。。

今回のダウンの原因は、
中継機が一斉にオフラインになってしまったこと。

SkypeはP2P(ピア・トゥー・ピア)と呼ばれる、
中央サーバーを使わず、
利用者同士が直接つながりあう通信技術を使っています。

NTTの電話なら、
必ずNTTが中央となっていて、
全ての利用者はまずNTTに接続させられ、
相手の電話番号を提出することで
NTTが相手を探し出し、NTTが接続してくれる、
ということが
あの受話器を取った時から自動で起こっています。

ところが、Skypeには、
『必ず中央』の役がいません。

スカイプネットワークの中で、
利用頻度が高く、パソコンの性能も高いユーザーが自動的に、
周りの利用者を束ねる『スーパーノード』になります。

(ノードとは、『点』=利用者)

利用者は、自分の接続しやすいスーパーノードのグループに入り、
そのスーパーノードに世界中のSkypeユーザーとの接続を仲介してもらいます。

もしも自分のグループのスーパーノード役がSkypeを切ってしまったら、
ほかのグループを探したり、だれかが代わりにスーパーノードになったりして対処します。

もしも急に利用者が増えたら、
分散させて各グループに割り振ったり、
新しいスーパーノード役が選ばれたりして
必要な時に、必要な分だけ、無限に
スーパーノードが作られる仕組みになっています。

・・・と、とても柔軟なネットワークになってるんですね。

利用者が利用者の中で
必要に応じてリーダーを選んでネットワークを作るので、
Skypeによる通話サービスの提供には
高くて高性能なサーバーを用意する必要がありません。

これがSkypeが無料な理由になります。

こういう技術を、P2Pと呼んで、
ときどき問題になるファイル共有ソフトのWinnyなんかも
同じ技術を使っているのですが、

Winnyの立ちが悪いのは、
中央でコントロールできず
どこかをつぶしてもほかのやつが代わりになるという、

まさにこの(良い意味でも悪い意味でも)強みを持ったソフトだからです。

さてさてところが、
今回、Skypeのソフトウェアの問題によって、
このスーパーノード役をしていたユーザーが
同時多発的にオフラインになってしまったのです。

そのため、世界中のSkypeユーザーが
Skypeネットワークとつながるための中継地点を失い
ログインできない事態に陥りました。

以上が事のてんまつです。

さて現在、スカイプのエンジニアたちは
宙に浮いた世界中のスカイプユーザーたちをたくさん束ねることのできる
”メガスーパーノード”を作る作業を進行中とのことです。

これによって少しずつ復旧していく、のだそうです。

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