アメリカで原油流出事故を起こした英BP。
7月には一時株価が事故発生前の半分に。
実に時価総額1000億ドルが吹っ飛んだ。
歴史上最も被害総額が大きいとされるロシアの
チェルノブイリ原子力発電所爆発事故は被害総額200億ドル。
この原油流出はBPにとってチェルノブイリ事故5回分の打撃ということになる。
しかし時価総額は時と共にもどるとして、
BPの石油流出事故の被害額を見てみることにしよう。
BPは4月の事故発生後、
6月の大統領との会談で被害補償のための口座に200億ドル確保することに合意している。
当時被害が拡大を続ける中、
史上最高の被害総額となるチェルノブイリの被害総額と同じだけが用意されていたということになる。
そして8月9日、
8月7日時点までの損害賠償などの処理コストが発表された。
それによると
原油流出事故に対処するためのコストは累計61億ドルに達した。
うち個人や企業に対する賠償額は3億1900万ドルとなっている。
ちなみに61億ドルといえば、史上4番目の被害額とされる、
スペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故を6億円余り上回る額である。
さて、
同社によると海底の油井[ゆせい](油田から石油をくみ出す井戸)には
新たなフタが設置されて以降、原油の流出はなくなっているとのこと。
これ以上の被害拡大はなくなりそうだ。
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